当院でお子様に薦めているMyobrace矯正(マイオブレース)について、その魅力についてお伝えしていきます!
目次
⑴Myobrace(マイオブレース)矯正とは
マイオブレースは親会社マイオファンクショナル・リサーチ・カンパニー(MRC)クリス・ファレル博士(BDSシドニー)によって1989年に設立され、子どもから大人まで多数の患者に見られる歯並びの問題の治療に適した一連の装置システムを提供しています。
従来までの矯正と異なり、悪い歯並びの原因に対してアプローチしていく治療法です。
⑵歯並びを悪くする原因
大昔は遺伝と言われていましたが、今ではほとんどの原因は“悪い癖”にあると言われています。
骨は周りの筋肉に引っ張られて動きます。
そのため、その筋肉の動きや刺激によって成長・発達していくことがわかっています。
その一つとして、上顎の成長が挙げられます。
①舌突出癖
赤ちゃんがおっぱいを飲む時の飲み方はベロを前に出して、唇とベロで乳首を挟みお乳を飲みます。これを乳児嚥下と言います。
その後離乳食が始まると、噛んだ食べ物を上顎の奥に送るようにベロは上顎を舐めるようにして後ろへ移動する飲み込み方になります。
この時、乳児嚥下がうまく切り替えられず残ってしまうと、上顎に本来の刺激がいかず、前方へ成長する予定が、下へ向かって成長してしまい、その結果顎が細く未発達な顔になります。
上顎はお椀の蓋のように、下顎の上に被さるようになっています。
上顎がしっかりと成長しないと、下顎も小さくなり、歯が並ぶスペースが足りなくなってしまうのです。
②お口ポカン(口唇閉鎖不全)や口呼吸
顎の骨だけでなく、歯自身もワイヤー矯正と同じように力がかかる方向に移動するため、外側にある頬や唇の筋肉と内側にある舌の筋肉の力のバランスが安定したところに並びます。
そのためそのどちらかが強かったり弱かったりすると、歯並びが崩れる原因となります。
その代表的なものがお口ポカンです。
近年はコロナによるマスクの影響もあり、平常時にお口がポカンと空いた子がとても増えています。
これは唇を閉じる力が弱いことが原因となるため、歯が前に出るいわゆる出っ歯という状態になる可能性が高くなります。
そのほかにも
③低位舌(ていいぜつ)
平常時に本来上顎にくっついている舌先が、いつも下に降りてしまっている状態。
④指しゃぶり
長期に及ぶ指しゃぶりは上下の前歯の間に隙間が出てしまい、うまく噛み合わなくなることがあります。
⑤頬杖
大人でも多い頬杖は、いつもよく頬杖をつく側の歯や顎を圧迫し、歯並びを崩す要因になります。
⑥歯ぎしり
睡眠が浅くなるタイミングに起きやすい歯ぎしりですが、日中も常に食いしばっている方もいらっしゃいます。
噛み合わせが深くなる傾向があります。
⑦猫背
スマホやタブレットなどをお子様も使うことが増えてきて、使用中の姿勢が悪いと、呼吸がしづらく、鼻ではなく口呼吸になってしまったり、頭の重みや重力などで下向きの力がかかりやすく、歯並びにも悪影響を及ぼします。
このように顎の発達や歯並びには様々な悪い癖が影響を及ぼしているのです。
⑶ブラケット矯正との違い
ブラケット治療は、ワイヤーによってかかる力で歯をきれいに並べていきます。
つまり、悪くなってしまった歯並びという結果に対してのアプローチになります。(対症療法)
そのため、歯が並ぶために足りないスペースは、既存の歯を抜いて並べることが多く、健康な歯を抜くというデメリットが生じます。
また、歯並びが悪くなった根本的な原因の治療をしていないと、“後戻り”と言われる元の歯並びに戻ろうとする現象が起きる可能性が高く、一度きれいに並べても徐々にまた歯並びが悪くなる恐れがあります。
もちろん、ワイヤー矯正と合わせて筋機能療法(根本の原因を取り除くためのトレーニング)を併用することによって、後戻りのリスクを最小限に抑えることができます。
マイオブレース矯正では、バランスボールや吹き戻しなどを使用しながら、正しい姿勢や、お口周りの筋肉の使い方を学び、楽しくトレーニングを行います。
取り外しのできる装置を夜間と、宿題中などの日中2時間ほど使用していただき、筋肉をサポートしていきます。
⑷まとめ
成長力のある子供のうちだからこそ、顎の成長を促し、きれいに歯を並べることのできる器を作ることができます。
また、大人まで長く染みついた癖をとるのは非常に難しく、順応力のある子供のうちに行うことがより成功の秘訣となります。
ご興味がある、話だけでも聞きたい方はぜひご相談ください。