4月に入り、新しい土地で新生活を迎えた方も多いのではないでしょうか。
今まで通っていた歯科医院が遠くなって通えなくなってしまうと、なかなか新しいところに行くのも勇気が要るかと思います。
転居先で良い歯科医院を見つけられるように、歯科医目線で良い歯医者を見つけるポイントをお伝えしていきます。
⑴通いやすい
健診だけであれば1回で終わりますが、歯科の治療の多くは何回か回数がかかることがあります。
その理由としては、詰め物の型取りをしたら、できた模型は技工所という詰め物を作ってくれるところに送られ、完成されて戻ってくるという過程を挟むためだったり、1回の治療でお口を大きく開けていただくのが顎に負担がかかって難しいことが多いからです。
そのため、複数回通う、または継続してメインテナンスに通うのに出来るだけ行くのが大変でない自宅の近く、もしくは通勤の通り道など通いやすい歯科医院を選ぶことをお勧めします。
また、この時ご自身のライフスタイルに合った診療時間であるかを確認しておきましょう。
⑵紹介
①知り合いの歯科医師からの紹介
実際、治療の仕方やその先生の人柄というのは行ってみないとわからないけれど、大切な口を預ける上でとても重要なポイントです。
私たち歯科医師にはもちろん多くの友人や知り合いの歯科医師がいます。しかし、その全員が自分の口を預けたい歯科医師か、というのはまた別問題です。
その先生の器用さや、色々と勉強して知識をアップデートしているかなど、患者サイドではなかなか知れないところも知っていたり…
相性はあるかもしれませんが、この人だったら安心して任せられるという人を紹介してもらうのは個人的に一番確実な方法かと思います。
②知人の紹介
実際に通院している人からの紹介はそこそこ信頼性が高いと思われます。
忖度なしに、先生の人柄や医院やスタッフの雰囲気を聞くことができます。また、その歯科医院の嫌なところも率直な意見が聞けるので、それを聞いた上で自分に合うかどうかを検討してもらうのは良いかと思います。
⑶医院が清潔
医院の掃除があまり行き届いていない、いつも埃っぽいなど、医院自体が不衛生の場合、使っている機器の衛生観念があまり高くない可能性があります。
感染対策が今まで以上に見直されてきていますが、まだまだ医院によっては管理が甘いところも多いです。
必ずしも医院の清潔さと診療器具の管理がイコールではないですが、参考にはなるポイントかと思います。
⑷口コミとその対応
知り合いの紹介までは信頼度は高くないですが、口コミもリアルな声としては参考になるかと思います。
医院によっては悪いコメントもあるかもしれません。
ここで一つ重要なのは、必ずしもその悪いコメントをした人が真実を言っているかはわからないということもそうですが、そういった口コミにも真摯な対応をしているかどうかかと思います。
医院によっては悪いコメントに対して、そんなことはありません!と強気に返しているものも見かけますが、そのコメントには先生の性格も表れているように感じます。
⑸相性
治療される側として、
・治療の腕
・先生の人柄
のどちらも大切で、どちらも兼ね備えているのがもちろんベストではあると思います。
しかし『治療の腕が良い=性格がいい』は必ずしも一致するわけではありません。
治療の腕が良いから、多少無愛想でも許容できるという人もいるでしょうし、治療は可もなく不可もなくだけど話も面白いし人柄が良いから通うという人もいて、人それぞれ大切なポイントは異なるかと思います。
⑹まとめ
お口の中というのはなかなか人に見せることのないデリケートな場所だからこそ、見知らぬ土地で新しい歯科医院に行くというのは勇気が必要なことだと考えています。
しかし、だからといって治療途中のままで放置するのは歯を失う可能性を高めてしまいますし、定期的なメインテナンスが歯を守ることや全身の健康へ大きく関わっているため、必ずかかりつけを早めに見つけて頂くことがとても大切です。
今回のコラムが少しでも良い歯医者さんと出会える一助になればと思いますので、参考にしていただければ幸いです。